食物繊維のダイエット効果とは?

ダイエット中の食物繊維の重要性

ダイエットを成功させるには食事の改善が必須です。中でも食物繊維が重要になります。

食物繊維を上手にとるとダイエットが次のように変わります。

  • 無理な糖質制限をしなくていい
  • 無理に食事量を減らす必要がなくなる
  • 空腹感に悩まない
  • 食べて痩せる

 

食物繊維のダイエット効果

ウエスト

腸内環境を整える

食物繊維は腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整えてくれます。腸内環境が良いと栄養の吸収が良く、栄養素が全身の細胞に効率よく届き、新陳代謝が向上します。

さらに食物繊維には「短鎖脂肪酸」が作られるメリットもあります。短鎖脂肪酸とは脂肪酸の一部で、「酢酸」「プロピオン酸」「酪酸」「コハク酸」などがあります。

短鎖脂肪酸には「脂肪細胞へのエネルギーの取り込みを抑える」「食欲を抑制する」「免疫機能を強化する」といった働きがあります。短鎖脂肪酸を増やすには、特に水溶性食物繊維を摂取することが効果的です。

※水溶性食物繊維を多く含む食品
海藻類、納豆、オクラ、モロヘイヤ、ごぼう、インゲン豆、さといもなど。特に海藻類やヌルヌルした食べ物に多く含まれています。

 

短鎖脂肪酸による肥満予防効果はNoster株式会社、東京農工大学農学研究院 木村郁夫 教授(現 京都大学生命科学研究科 教授)との共同研究で明らかにされているほか、多くの研究がされています。

参考

短鎖脂肪酸の経口摂取による宿主代謝機能制御に与える影響
肥満・糖尿病と腸内細菌 日本内科学会雑誌第104巻第1号
腸内細菌由来短鎖脂肪酸における宿主エネルギー代謝機能制御
メタボリックシンドロームと腸内細菌叢 園山慶 腸内細菌学雑誌24巻

 

糖の吸収を緩やかにする

水溶性食物繊維は水に溶けるとゼリー状になり、小腸での栄養の吸収速度を緩やかにします。食事の最初にとることで、糖質の吸収を遅らせて血糖値の急上昇を抑える効果があります。

 

血中コレステロールの排出

水溶性食物繊維にはコレステロールを吸着し、体外に排出する働きもあるので、血中コレステロールを下げる作用があります。LDLコレステロール値が高い人や、普段肉類をよく食べる人は海藻類など水溶性食物繊維を積極的にとるようにしましょう。

 

低カロリー

食物繊維を含む食品は基本的に低カロリーです。食物繊維の多い食事メニューは、自然と低カロリー食になります。食物繊維は低カロリーでも栄養素がないわけではありません。ビタミンミネラルや、種類によってはタンパク質を豊富に含んでいます。

 

食べ過ぎを防ぐ

食物繊維は歯応えがあり、よく噛む必要があるので、満足感が得られやすく、食べ過ぎ防止になります。特に不溶性食物繊維は水分を含み膨張するので、満腹感を得られやすくなります。

 

抗酸化作用

食物繊維には抗酸化作用のある食品が数多くあります。抗酸化食品をとることで、からだの酸化防止になります。特に肝臓の酸化を防ぐことは、ダイエットに非常に重要になります。

成分 食品
βカロチン 緑黄色野菜
イソフラボン 大豆食品
アントシアニン ベリー類、黒豆、ナス、しそ
イオウ化合物 にんにく、にら、エシャロット、長ねぎ
リコピン ミニトマト、トマト、すいか

 

 

ダイエットに効果的な食物繊維のとり方

1日の摂取量の目安

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」によると1日あたりの食物繊維の摂取目標量は、30〜64歳で男性21g以上、女性18g以上となっています。

実際には多くの人がこれより下回っている調査結果もあり、できるだけ積極的に食物繊維をとるように心がけましょう。

特にダイエット中は糖質制限などで、食物繊維の摂取量が不足している人をよく見かけます。食物繊維の摂取量が足りないと、排便が毎日来なかったり、便秘になってしまうことがあります。

排便の状態で食物繊維が十分とれているかチェックしていきましょう。

 

色々な種類をとる

食物繊維を含む食品には「野菜、果物、キノコ類、海藻類、豆類、穀類」などがあります。それぞれ食物繊維の種類が異なり、含まれている栄養素も働きも異なります。

色々な種類を食べることで、お互いの作用を補い合い、よりダイエット効果の高い食生活にすることができます。食物繊維といえば野菜になりがちですが、きのこ類、海藻類、豆類など、色々な種類をとるようにしましょう。

 

食事の最初に水溶性食物繊維をとる

食事の最初に水溶性食物繊維をとると、血糖値の上昇が緩やかになります。特にお米など糖質が大好きな人は、食事の最初に必ず水溶性食物繊維をとるようにしましょう。

 

主食は食物繊維の多いものにする

主食は食物繊維の多いものにしましょう。お米なら白米より玄米や雑穀米、パンなら食パンよりライ麦パンのほうが、食物繊維が多く太りにくい糖質になります。

食物繊維の多い主食は栄養価が高く、血糖値の上昇も緩やかです。糖質を制限するダイエットをしている人が多いですが、主食まで過度に制限すると、ずっと続けることはできませんし、リバウンドのリスクも高くなります。何より食事を楽しむことができません。

それなら最初からダイエットに良い糖質を取るようにしましょう。

 

サラダには良質な油をたっぷりかける

サラダにはオメガ3系脂肪酸をかけて食べましょう(スプーン2杯程度)。アマニ油やえごま油、しそ油などです。油と聞くとカロリーが高くダイエットには良くないと思われがちですが、実は様々なダイエット効果があります。

【オメガ3系脂肪酸のダイエット効果】

・中性脂肪を減らす
・悪玉コレステロールを減らす
・脂肪燃焼促進

 

【老けないダイエットには欠かせない脂質】

人間のからだはひとつひとつの細胞の集まりでできていますが、その細胞は脂質でできている細胞膜に包まれています。

細胞膜はリン脂質とコレステロールでできており、良い脂質をとれば良い膜ができ、外見も美しく若々しく見えます。反対に悪い脂質をとると、見た目が老けてしまいます。同様に過剰に脂質を制限しても外見は老けてしまいます。

人間が美しく健康的なからだを維持していくには、必ず脂質が必要です。ダイエット中は特に良い脂質をたくさんとり、悪い脂質を制限するようにしましょう。

 

【腹持ちをよくして空腹感を抑える】

野菜は胃の滞留時間が短く、サラダなど生野菜は食べてもすぐにお腹が空いていまいます。しかし良い油をたっぷりかけて食べることで、空腹感を抑えることができます。

 

便秘症の人の注意点

便秘症の人や便秘になりやすい人は、不溶性食物繊維をとり過ぎると、便秘が悪化する可能性があります。食物繊維は多くとりたいのですが、バランスに注意してください。便秘症の人は水溶性食物繊維を多くとる必要があります。

 

サプリメントはとらない

食物繊維は食品から十分摂取できます。安易なサプリメントの服用はかえって逆効果になることもあります。特に単一の食物繊維を多量にとることは、下痢を引き起こしたり、鉄やカルシウム、亜鉛などミネラルの吸収を妨げてしまうこともあります。

 

ダイエットにおすすめの食材

こんにゃく

■こんにゃく

こんにゃくは食物繊維が豊富で超低カロリーの食材です。膨張して膨れるので満腹感を得やすく食べ過ぎの防止にもなります。多くのダイエットレシピが紹介されており、しらたきは麺の代用に使われたりもします。

 

■緑黄色野菜

緑黄色野菜は食物繊維だけではく、カロテンという抗酸化物質が豊富に含まれており、抗酸化作用もあります。中には糖質を多く含む食材もありますが、単体で大量に食べるわけではないので、特に気にする必要はありません。

 

■納豆

納豆というとタンパク質食品という認識ですが、豆類で立派な食物繊維です(タンパク質食品でもあります)。発酵食品ということもあり、非常におすすめです。

 

■ピクルス

発酵食品でもあるピクルスもおすすめです。酢は血糖値の急上昇を抑えたり、中性脂肪を減らす働きがあります。刻みピクルスにすると、醤油などの調味料代わりになり、塩分量を減らすのにも役立ちます。

 

■キムチ

ピクルス同様、発酵食品です。食事の初めに食べることで、血糖値の急上昇を抑えることができます。

 

■豆腐

豆腐は食物繊維類の中でも数少ないタンパク質の含有量が多い食品です。肉類など動物性タンパク質は腸内環境を悪化させ、血液を汚す原因でもありますが、植物性タンパク質である豆腐は腸内環境を整えてくれます。

 

■アボカド

アボカドはダイエットに最適の食材です。カロリーは高いですが、含まれる脂質のほとんどが不飽和脂肪酸(80%がリノール酸やオレイン酸)です。さらにアボカドは野菜果物類の中でも、トップレベルにアミノ酸が多い食材です。

アボカドのダイエット効果

・悪玉コレステロールの減少:不飽和脂肪酸
・筋肉づくり:アミノ酸
・血流促進:ビタミンE
・むくみ改善:カリウム
・老化防止:不飽和脂肪酸

 

■もずく酢

海藻類は血糖値上昇を緩やかにするのに最適です。もずく酢は調理の手間がなく、食事の最初に手軽にとることができます。

 

■とろろ昆布

もずく酢同様、調理に手間がかからず手軽に取り入れることができます。味噌汁に入れるのがおすすめです。

 

■南国系の果物

果物の中でも、特に南国系の果物には酵素が多く含まれています。酵素を摂取することで、体内酵素をより多く代謝に使うことができ、痩せやすいからだになっていきます。

おすすめ果物

マンゴー、キウイフルーツ、パイナップル、パパイヤ、バナナ、ライチなど。

 

ダイエットにおすすめの食べ方

サラダ

生、加熱料理をバランスよく食べる

特に野菜ですがサラダなど生野菜ばかりだと、からだを冷やしてしまうことがあります。逆に加熱調理ばかりだと、加熱で失活しやすいビタミンや酵素を効果的に摂取できません。

生野菜、火を通した加熱調理バランスよく食べるようにしましょう。

 

食事の最初に食べる

野菜や海藻類は食事の最初に食べると、血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。必ず食事の最初に食べるようにしましょう。

 

甘いものが食べたい時は果物

ダイエット中でも、どうしても甘いものが食べたい時もありますよね?どんな時は白砂糖を使ったスイーツではなく、果物やドライフルーツ、干し芋など、血糖値を急上昇させない甘味にしましょう。

 

まとめ

ダイエット成功の食生活は、食物繊維にかかっていると言ってもいいくらいです。食物繊維を上手にとることで、糖質や食事制限、空腹感などの悩みから解放されます。

糖質を過度に制限したり、食事量を無理に減らすことではなく、食物繊維を上手にとるダイエットをしていきましょう。

 

 

参考文献

1.人生を変える賢い朝のつくり方 内藤裕二
2.栄養の基本がわかる図解事典
3.短鎖脂肪酸の経口摂取による宿主代謝機能制御に与える影響
4.肥満・糖尿病と腸内細菌 日本内科学会雑誌第104巻第1号
5.腸内細菌由来短鎖脂肪酸における宿主エネルギー代謝機能制御
6.メタボリックシンドロームと腸内細菌叢 園山慶 腸内細菌学雑誌24巻
7.肥満、耐糖能障害(糖尿病)に及ぼす食物繊維の効果 日本食物繊維誌
8.ドコサヘキサエン酸の生理活性 日本石油化学学会誌
9.必須脂肪酸の栄養生化学 奥山 治美 化学と生物28巻3号
10.腸内フローラと健康 川崎医療福祉学会誌Vol. 30 No. 1
11.旬の食材百科 アボカド
12.日本人食事摂取基準2020 厚生労働省

 

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