40代を過ぎたら絶対始めるべき!強くて元気な骨を作る運動メニュ−6選 

骨粗鬆症は国民病

現在、骨粗鬆症患者予備軍合わせると、全人口の1割以上にも登ります。これは国民病と言っても過言ではありません。そして年々増加傾向にあります。

これは運動量の低下に伴い増加していることを示しています。骨粗鬆症を防ぐには何より運動量を増やすことです。

 

骨がもろくなると

骨がもろくなって最も心配なことが骨粗鬆症です。骨粗鬆症はがんや心疾患のように直接的に生命を脅かす病気ではありません。

しかし何より恐ろしいのは健康寿命を大きく縮めてしまう病気だということです。

骨粗鬆症になれば骨折しやすくなります。またロコモティブシンドロームの大きな原因にもなり、ひいては「寝たきり・介護」の引き金になってしまうのです。

骨には体を支え動かすという大きな役割があります。体を動かしにくくなるのは筋力が低下するだけでなく、骨の弱化も大きな原因なのです。

 

骨粗鬆症の症状

骨粗鬆症とは「骨量の減少や骨組織や骨質の劣化によって、骨が脆弱になり骨折しやすくなった状態」のことを言います。骨粗鬆症は高齢者に多い疾患の一つで予防が絶対に必要になります。

 

骨粗鬆症で骨折しやすい箇所

・手首
・背骨(特に腰椎)
・太もも付け根(大腿骨頭部)

 

特に腰部や太もも付け根の部分を骨折すると寝たきりの原因になりやすいので注意が必要です。

 

骨粗鬆症患者の割合

現在、日本の骨粗鬆症患者は1100万人と推定されています。そのうち80%は女性です。

■日本人女性の骨粗鬆症有病率

・50代で7%
・60代で30%
・70代で37%
・80代で42%

60代以降で急激に高くなります。(閉経時期の50歳代前半から骨強度がどんどん下がっている)

骨粗鬆症は通常であれば、確実に防げる病気です。何よりも重要なことは運動習慣。筋力と同じで体を動かすことこそ骨強度の維持・強化につながるのです。

 

骨粗鬆症の原因

骨粗鬆症になる原因は様々ですが、主に生活習慣と遺伝的要因です。特に生活習慣に関して見直すことで、骨粗鬆症のリスクは大きく減らすことができます。

■骨粗鬆症の危険因子

・加齢
・女性(特に女性に多い)
・低体重
・栄養バランス
・運動不足
・喫煙
・過度の飲酒
・過激なダイエット
・服用薬の副作用

 

■骨粗鬆症患者の統計

・女性980万人
・男性300万人

また介護必要必要度区分のうち「要支援」になる第3位の原因が「骨折・転倒」です。骨粗鬆症はロコモティブシンドロームなどの原因にもなりやすく、要介護や寝たきりになる大きな原因になっています。

 

女性に多い理由

上記の「骨粗鬆症患者の統計」でもわかるように骨粗鬆症の発症率を見ると、男性に比べ女性の方が多いことがわかります。骨粗鬆症患者の80%以上が女性と言われています。

また50代以上の女性の10人に1人は骨粗鬆症患者というデータも出ています。女性の方が骨粗鬆症のリスクが高い最も大きな原因は「女性ホルモンの変化」です。

 

エストロゲンの低下

女性ホルモンの1つ、エストロゲンは骨の形成を促し、骨吸収(古い骨を破壊すること)を緩やかにして、骨からカルシウムが溶け出すのを防ぐ働きがあります。つまり骨量、骨密度を保つ重要な働きをしているのです。

しかしエストロゲンは女性の閉経(平均年齢50歳)の4〜5年前、一般的には更年期と呼ばれる時期から急激に減少します。よって閉経時期から急激に骨がもろくなりやすくなっているのです。

 

過剰なダイエット志向

間違ったダイエットはこのような悪影響を及ぼします。
・必要な栄養素不足
・低体重
・ホルモンバランスの乱れ

 

女性は男性に比べ体重や体型への意識が高いので、過度なダイエットなどをしがちです。しかしそれが骨を弱くしている原因にもなっているのです。ダイエットをすることは悪いことではありませんが、間違ったダイエットや過度な減量は絶対にいけません。

 

骨を強くする運動メニュー

骨を強くするためには、骨に対して長軸方向に負荷がかかるような運動が効果的です。例でいうと歩行動作や筋トレです。

歩く動作は着地の度に長軸に負荷がかかり骨に刺激が与えられます。ウォーキングなど以外では筋トレが非常に効果的です。

片脚立ち

片脚に加重するので骨に負荷をかけ強化することができます。またバランス能力の改善向上にも効果的です。

【上げた脚が前】
片脚立ち

背中が丸まったり、後ろに体重がいかないようにまっすぐ立ったまま、片脚を前に上げます。大体股関節が90度くらいになるところまで上げてキープしてください。

目安:30秒

※転倒防止のため、必ず何かにつかまって行ってください。

 

【上げた脚が後ろ】
片脚立ち

1.片脚を少し後ろに上げます。
2.重心が若干前に行くので、少し上体が前に傾きます。

目安:30秒

※転倒防止のため、必ず何かにつかまって行なってください。

 

足踏み

足踏みは歩行と同じで着地の際の衝撃が骨に対して負荷がかかるので、骨の強化に適しています。

足踏み

1.その場で足踏みを行います。できれば腕もしっかり降ってください。
2.バランスが不安な場合は何かにつかまって行ない、転倒には注意してください。

※背中が丸まらないように上体はまっすぐをキープする。

目安:1分

 

スクワット

主に下半身強化のトレーニングですが、お腹や背中など体感部の強化にもなります。

スクワット

1.肩幅より少し広く立ちつま先はやや外に向けます。
2.息を吸いながら、お尻をやや後ろに引きながら股関節を曲げて膝の高さまで腰を下ろしていきます。この時背中が丸まらないように注意してください。
3.膝まで下ろしたら、息を吐きながら戻ります。

※バランスが不安定な時は何かにつかまって行なってください。しゃがむ深さで強度が変わりますので、きつい場合は浅くしゃがむようにしてください。

目安:10回 1〜2セット

 

腕立て伏せ

上半身を中心に広範囲の筋肉を鍛えることができます。

腕立て伏せ

1.膝をついた四つ這いのような姿勢になります。
2.手は肩幅よりやや広くし、しっかりと手の平を広げてください。
3.息を吸いながら肘を曲げてゆっくりと床に下がっていきます。この時やや前に飛び込むような感じで行ってください。
4.胸と床の距離がこぶし2個分くらいまで下げたら、息を吐きながら手の平で床を押して元に戻ります。

目安:10回 1〜2セット

 

オールフォーズ

体幹部前面(胸やお腹など)の強化のメニューになります。安定性が高まり姿勢の良い体を作ります。また手足を上げることで背面部の強化にもなります。

オールフォーズ

1.四つ這いの姿勢を作ります。肩の下に手首、腰の下に膝が来るようにし、手は肩幅程度、膝は腰幅程度開きます。背中が丸まらないように腰はやや反る感じで。
2.お腹に力を入れてしっかり締め、手の平で地面を押して体を地面から遠くするように意識してください。
3.余裕があれば体格の手足をまっすぐ伸ばします。この時腰が傾かないように注意してください。

目安:30秒 1〜2セット

 

踏み台昇降

有酸素運動の要素があるので、心肺機能の強化や体脂肪燃焼にも効果的です。

踏み台昇降

1.ステップ台や階段などを使って昇降を繰り返します。

※何かにつかまって行なっても構いませんので、転倒に注意してください。

目安:3分 1〜2セット

 

 

骨に良い食事

運動とともに食事も大切です。骨を強くするためには「タンパク質・カルシウム・マグネシウム・ビタミンD・ビタミンK」を積極的に摂るようにしましょう。

骨粗しょう症の治療と予防のガイドラインによれば、以下の項目が推奨されています。

・カルシウムを食品から700〜800mg
・ビタミンD 400〜800IU(10〜20μg)
・ビタミンK 250〜300μg
・喫煙をしない
・過度の飲酒、カフェイン摂取の制限

 

(1)タンパク質

筋肉や臓器など身体を構成する最も重要な成分。骨の形成、強化にも欠かせません。

■1日の摂取量目安
50歳以上 男性:60g 女性:50g

■おすすめ食品
鶏肉、魚介類(青魚、タコ、イカ、エビ、貝類)、大豆食品(豆腐、納豆、豆乳)、卵・十割そば

 

(2)カルシウム

必須ミネラルの一つでカルシウム摂取が不足すると骨粗鬆症や骨折しやすくなる原因の他、慢性的なカルシウム不足は肩こりやイライラするといった原因にもなります。

■1日の摂取量目安(mg)
50歳以上 男性:700 女性:650

■おすすめ食品
じゃこ・しらす・小エビ、小松菜、チンゲンサイ、わかめ、こんぶ、大豆食品(豆腐、納豆、厚揚げ)

■カルシウム摂取に注意が必要な方
・活性型ビタミンD3製剤服用者
・カルシウム製剤服用者
・腎機能障害のある方
・高カルシウム血症患者

 

(3)マグネシウム

マグネシウムは生体中に約25g含まれており、そのうち60〜65%が骨中にあります。骨の強化というとカルシウムを思い浮かべますが、同様にマグネシウムも非常に重要になります。

■1日の摂取量目安(mg)
50〜69歳 男性:350 女性:290
70歳以上  男性:320 女性:270

■おすすめ食品
大豆、油揚げ、納豆、アーモンド、わかめ、ひじき、玄米

 

(4)ビタミンD

ビタミンDはカルシウムやリンの吸収を促進する作用があります。また血中カルシウム濃度を一定に保つ働きがあり、健康な骨を保つには欠かせない栄養素です。不足すると骨軟化症の原因にもなります。

■1日の摂取量目安(μg)
50歳以上 男性:5.5 女性:5.5

■おすすめ食品
鮭、サンマ、イワシ、納豆、きくらげ

 

(5)ビタミンK

ビタミンKには、カルシウムが骨に沈着するときに必要なオステカカルシンというタンパク質を活性化させる働きがあります。ビタミンDとともに丈夫な骨つ作りに重要なビタミンです。

■1日の摂取量目安(μg)
50歳以上 男性:150 女性:150

■おすすめ食品
あしたば、つるむらさき、春菊、ほうれん草、納豆

 

まとめ

骨粗鬆症にならないためには、定期的に骨密度検査を受けるなど、細かいチェックが欠かせません。そして何より運動が重要ですので、歩くことや軽い筋トレ、ストレッチを習慣にしていきましょう。

 

参考文献
1.骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年版 日本骨粗鬆症学会
2.女性ホルモンと骨粗鬆症 慶應義塾大学医学部産婦人科学教室 太田博明
3.閉経期女性の骨代謝における食事と運動の役割 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所食品保健機能研究部 石見佳子
4.日本人の食事摂取基準(2015 年版) 厚生労働省
5.栄養の基礎がわかる図解辞典 成美堂出版
6.骨粗鬆症と運動療法 須田浩太 白土修
7.アメリカスポーツ医学会 運動処方の指針 第8版
8.NSCAジャパン 骨粗鬆症:スポーツ医学専門職のためのエクササイズプログラム作成に関する洞察

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